障がい児事業基本方針
療育とは、
- 心身に障害のある子どもに対して、可能な限りの回復と発達促進を図る、組織化された総合力。
- 注意深く特別にプログラム化された子育て理論・技術。
療育 = 情念+思想+科学+組織(連携)
運営方針
インクルージョン理念に基づき、障害のある子どもたちが、地域社会の中で生き生きと生活できる支援を総合的に実施します。
- 早期診断・早期療育
脳の発達に様々な可能性のある早い時期に、障害を発見し、個々の子どもに合った療育プログラムを提供します。 - 家族と子の健全な関わりへの協力
障害を持つ子どもと、その子を育てる母親が良い関係を築いていけるよう協力し、子育てが楽しく出来るようサポートしていきます。 - インクルージョン理念の実現
地域ですべての子ども達が育ち、育てられるよう、併行保育も利用しつつ、最終的に地域の小学校で学べるように療育していきます。
取り組みの5つの柱
- 育児支援
あづみ園と家庭が総合的に療育に取り組めるよう保護者学習会を実施。 - 多職種連携
小児科医を中心に言語聴覚士・臨床心理士・理学療法士・作業療法士・教員・保育士がそれぞれの見地から討議し、療育に科学的根拠を持つ。 - 地域連携
併行通園先との連携を実施。それぞれの支援方法の標準化を図る。
教育委員会、就学先小学校との連携を実施し、支援方法の標準化を図る。 - 広域対応
尾道旧市街だけでなく、島嶼部(向島・因島・生口島・愛媛県上島町)市北部(御調)に対し、支援を広げる。 - 地域啓発活動
近隣行政・教育機関・福祉施設・一般市民に対し広く案内し、講演会及び学習会を実施、障害への理解を促進する。
あづみ園の実践をまとめ書籍として出版するとともに、関係機関へ配布し療育に対する理解、支援方法の普及を図る。
専門職による個別指導
臨床心理士による個別指導
定期的な発達検査を行い、お子さんの今の到達点をしっかりと把握し次の段階への目標を立て、その達成に向けて個別指導を行います。
やりとり遊びなどを通して、保護者や大人との関係を豊かにし、その年齢相応の発達を促す遊びに取り組んでいます。また、育児への不安や困り感に対する解決方法を保護者と一緒に探し、提案していきます。
<個別指導内容例>
- 知能・発達検査
- 発達に関わる指導(認知面・微細運動・粗大運動など)
- ソーシャルスキルトレーニング
- 保護者からの相談や支援
言語聴覚士による個別指導
言葉や聞こえに問題を抱えるお子さん、食事が上手にできないお子さんに対して個別に指導します。
言葉は、聞いて理解できるようになってからお話するようになります。そのため、まず行動と一緒に言葉を提示したり、目で見てわかるものを使用したりして理解を伸ばしていきます。
そうしながら、お子さんのレベルに合わせて、思いを伝える手段(言葉やジェスチャー)を教えます。また、大人やお友達との関わりを持って遊ぶためのお手伝いをします。
食事面では、離乳食や幼児期の食事についてのアドバイス、飲み込みに難しさがあるお子さんに対しての指導を行います。構音面では、はっきりしない発音に対しての練習や相談にも応じます。定期的に、または必要に応じて検査も行っています。
<個別指導内容例>
- 言語学習能力検査
- 咀嚼・嚥下・構音訓練
- 口腔マッサージ
- ソーシャルスキルトレーニング
- 保護者からの相談や支援
理学療法士による指導・訓練
理学療法士(非常勤講師)が基本動作の発達に障害のあるお子さんの、動作能力を伸ばすための指導や援助を行います。特に未歩行のお子さんに対し、歩行に向けた訓練や家でできるアドバイスを行います。
<指導・訓練内容例>
- 歩行訓練
- 保護者からの相談対応や支援
作業療法士による指導・訓練
作業療法士(非常勤講師)により、上肢操作面・視知覚・感覚入力-出力などに障害があり、日常生活動作、手指動作、遊びなどに問題のあるお子さんに対しては、家庭や園などの生活場面を想定して、個々のニーズや機能に応じた指導を行います。
<指導・訓練内容例>
- 全身の使い方
- 保護者からの相談や支援